二ヵ所給与と社会保険

会社設立では時々、次のようなケースが出てくることがあります。

「すでに会社を経営されている方が、新たにもう一社会社を設立される」

「会社員として勤務されている方が、勤務を続けながら副業のための会社を設立される」

 

この場合、会社設立された方は既存の会社から役員報酬あるいは給料をもらいながら、新たに設立した会社からも給料をもらうということになるのです。

このようなケースを実務上、「二ヶ所給与」と呼びます。

二ヶ所給与ではどのような手続きが必要となるのか、どのような点に注意しなければならないのか、所得税、住民税、社会保険のそれぞれから確認しておく必要があります。

 

ここでは社会保険について確認しましょう。

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社会保険の手続き

法人は社会保険が強制適用となります。

つまり会社設立をした場合、必ずその法人の社会保険を作り、社長はそこに加入しなければならないということです。

これは既に他の会社で社会保険に加入している場合であっても変わりません。

それでは健康保険のカードは2枚持つことになるのでしょうか?

手続きの流れを詳しく見てみましょう。

 

○会社設立時

新会社の管轄年金事務所に対して、通常の新規適用手続き書類、被保険者資格取得届に加え「所属選択・二以上事業所勤務届」を提出します。

つまり社会保険においてもどちらをメインにするか選択して、健康保険被保険者カードは選択した側のカードを持つことになります。

A)新会社をメインとする場合

従来の勤務先の健康保険被保険者カードは返納して、新会社の被保険者カードを使用することになります。

B)従来の勤務先をメインとする場合

この場合でも、健康保険被保険者カードは二ヵ所勤務者専用のものに変更となります。

これに伴ってカードに記載されている被保険者番号も変更されます。

上記の手続き後1ヵ月前後で新しいカードが勤務先に送付されますので、事前に勤務先には必ず伝えておくようにしましょう。

 

○保険料支払い

年金事務所では従来の勤務先と設立した新会社、両方の給料(報酬)を合算したうえで、按分した社会保険料の引き落としをそれぞれの口座から行います。

つまり、勤務先で20万円の給料を受取り、新会社でも20万円の社長報酬をもらう場合、合計40万円の標準報酬月額として社会保険料が計算され、その1/2ずつが勤務先と新会社で引き落としされることになります。

 

○算定基礎届

毎年の算定は勤務先、新会社両方で行います。

但し非選択事業所のほうに送られてくる算定届は二箇所以上勤務者専用のものです。

自分で年金機構のホームページからダウンロードする場合は注意しましょう。

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